2014年4月2日水曜日

PSoC5LPってなに?~オーダーメードのマイコン~

毎度のこのことを考えるのですが

PSoC5LPってなに?

っと言われるとなかなか一言では難しい
PSoC5LPの話をするには、通常のマイコンの話をすこししないといけない。

これは、ATmegaのブロックダイアグラム。


ダイアグラムを見ると、タイマーが3つ通信系が3つあり
アナログ変換器もあるという表記になっている。
これがいわゆる、ペリフェラル(周辺機能)だ。
CPUは周辺機器を使って、PWMを作ったり、電圧値を読み取ったりするのだ。
LPCだろうがSTMであろうがこのペリフェラルが多くて
CPUが高機能かどうかという違いである。
もちろん、高機能であればあるほどプログラムも難しくなりやすい。
おおよそのマイコンはこう言うような形で存在している。


しかしPSoC5LPでは話が別次元。
PSoC5LPでは自分のほしいペリフェラルのみを
マイコン内に作り出すタイプのマイコンなのだ。
つまりはAtmegaにある3つのタイマーすべてを
16bitに変更した物を用意することもできるし
アナログ変換器のピンをもっと増やしたいという事もできる。
もちろんI2CやSPIが4つほしいという事もできる。
PSoC5LP内には増幅用のアンプもあるので、センサーの増幅も出来たり
インピーダンスの調整も出来たりと、もはやオバケの様なマイコンなのだ。

これはPSoC5LP(CY8C58xx)のブロックダイアグラム


ATmegaと大きく違うのがわかるだろう。
そう、ペリフェラルらしいペリフェラルが存在していない。
中にあるのはデジタルシステムとアナログシステムとCPUいうシンプルなものだ。
これがPSoC5LPの柔軟さであり、強力な強みである。
ブロックダイアグラムのデジタルシステムやアナログシステムで
ほしいペリフェラルをまるで粘土の様に作っていく
0から作るように思えるかもしれないが
そこは開発環境が強力にフォローしているので心配はいらない。
アナログシステムにはタッチセンサやLCDドライバーが
標準装備されているので、わざわざ長いプログラムを用意する必要も無いのだ。
ほしいペリフェラルだけを入れるので、構造がシンプルでそれ以上設定は
要らない。デジタルもアナログも強力なので即座にステップアップができちゃう。
これこそ初心者にも、中級者にも易しいマイコンである。

**PSoC5LPの正体**  ここから先はすこし難しいです。

PSoC5LPは正確な事を言えば、マイコンではない。
実際、マイコンと呼ぶには問題がある。
名称の通り ProgrammableSystemOnChip つまりはSoCなのだ
メジャーなところだとALTERAのCyclone SoCや
XILINXのZYNQの親戚と言うのが近い表現だろう。
言い方を変えれば「FPGAはマイコンなのか?」と言っているのに近い。

SoCだからこそCPU関連以外は自分で作れるのは、自然なのだ。
ただ、幸運にもアナログ系も強力にサポートしていると言うだけ。
そして、開発環境が易しいという。幸運が重なってできたSoC。

とてもありがたい話なのだ。

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